ゲスト出演させていただいた
「おとつむぎLive」
本日千秋楽でした。
LIVEで、2日に渡っての出演というのは、
僕にとっては初めての経験でしたが、
LIVEの3回公演で、これだけ人が見にきてくださるって
ものすごいことだなと思いました。
共演させていただいた先輩方の
人間性そして俳優としての生き方がここに現れてるんだなと
心から尊敬しています。
そして、
僕はゲスト出演という形ながら、
1部の「絵のない絵本」朗読ミュージカルで、
主役というポストをいただきました。
このことに宮ヶ原さんに心から感謝の気持ちでいっぱいです。
僕の「boy be...」でのシニョーレという役を見て
僕が「絵のない絵本」の絵描きだと思ってくださったそうで、
シニョーレという役は、
出番は結構あるのですが、
実は言葉としてはあまり発しない青年でして、
そのほとんど喋らない役の僕を見て、
そう思ってくださったということに僕は涙が出そうなぐらいの喜びと嬉しさを感じました。
こんなに俳優冥利につきることはないでしょう。
そんな宮ヶ原さんの台本の中に
「僕は今日ゲストだって聞いてるのに何でこんなにずっと出ずっぱりなんだ。この台本を書いたのはどこのどいつなんだよ!」
ってセリフがあって、
まず僕は皆さんの後輩であるのに、
そんな僕を「ゲスト」という枠で誘ってくださることだけで、
ものすごい感謝なのに、
どこまで謙虚な方なんだと先輩の素敵さを感じざるにいられませんでした。
(のくせに、このセリフは面白いと思って、劇中アドリブでもいいと言われたのに使わせてもらいました笑)
僕は確かに絵描きのような人生を送ってるのかもしれません。
プルチネッラではないけれど(劇中、絵描きは、コメディアデラルテのプルチネッラという役に入れ替わります。)
幼い頃は、あまりの運動神経の悪さに、
周りからものすごくバカにされ笑われた経験があります。
中学生になるまで
逆上がりも後転もできない少年でした。
側転をすればできない上に頭を打ってムチウチになりかけたり。
どこまでも出来損ない。
そんな劣等感から、男子やスポーツのできる女子と会話することにいつの間にか恐怖を感じるようになって、
会話もろくにできなくなることもあったんです。
そんな僕は、自分の得意とする芸術の分野に逃げて、
できない部分に目を瞑る習慣が出来ました。
しかし、
絵描きのように、
自分の得意とする分野でも、自分の表現したいことに体が追いつかず、
苦しむことが多かった。
「絵のない絵本」の著者アンデルセンも、
そんな生き方をした人だったらしく、
今世の中に残る著名人でもそんな経験をしてきた人はいるんだと、
何かこの本に僕は後押しをされているように感じます。
たくさんの壁にぶつかって、
なんとか乗り越えようと踏ん張って、
逆上がりや、後転、側転もできるようになって、
苦手だった部屋の片付けもできるようになり、
人との会話も怖くなくなってきて、
いろんなことがクリアし始めてきた
この今に、この物語と出会えたことは
必然としか思えません。
絵描きは、
月という自分の応援者に出会い、
きっと、自分が自分の目を瞑っていたことに向き合う覚悟ができて歩み始めたのでしょう。
この出会いに心から感謝し、
またこの役を演じてみたいと思っています。
見に来てくださった方々、
本当にありがとうございました。