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Channel: 平山トオル オフィシャルブログ「通る 徹る 透る THROUGH PASS CLEAR」
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優しい世の中

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僕は小さい頃


「カッコつけ」

「お前女か」

「なんで女とばっか一緒にいるんだよ」

「男がおままごとかよだせえ」

「足遅運動音痴」

「泣き虫」


こういったようなことでよくいじめられた。


何度か僕は女かも知れない。

なんで女じゃないんだろう。


そんなことに悩んだことがある。

悩んだけど

僕は心から自分を女だと思ったことはない。

いまでも姿も気持ちも男だ。


でもなんで女じゃないんだろうは何度も思った。


スポーツは苦手だったし、好きな趣味はほとんどが女の子が好きな趣味だった。

料理、お菓子作り、ピアノ、おままごと、歌、楽器、裁縫、買い物。

唯一プラモデルやパズルだけは男の子の趣味だった。


どんなにいじめられても、僕はいじめられてる意味が分からなくて、なんで僕はいじめられてるんだってずっと悩んだ。


スポーツできなくていじめられてもスポーツをだからやりたいとは思わなかったし、おままごとをしてていじめられても、おままごとをやめたいとは思わなかった。

それよりも自分が好きな事をしたいが優先だった。


でも中学ぐらいからかその気持ちが少しずつ変わった。

あれは今思うと中学や高校、大学の友達のおかげかも知れない。


お前は絶対スポーツできればモテるから、スポーツ一緒にやるぞ!

とか、

もっと男らしくこういう態度にした方がいいんじゃない?

とか、

イメチェンさせるから一緒に服買いに行くぞ

とかそういう友達がいた。それで少しずつ男っぽくなったように思う。


それでもその時も今でも好きな趣味は変わらない。

舞台で女装の役とかあると嬉しいと思う自分がいる。


でも女ではないし、いつも女装したいとは思わないし何より僕は男だ。


今だからこそこんなこと書いてるけどつい最近までこういうこと言えばきっとイジメられると思っていた。

今も少しその気持ちがある。


それはもう幼少期のあのトラウマが頭に残っているのだから仕方がない。

それでも嘘ついたってしょうがないし、今は昔と比べてそういう男がいてもあまり気にされない世の中になった。

だから言いやすくなった。


でも分かってほしい。

僕らみたいな人間は小さい頃からものすごく悩んで生きてる。

みんなの前で笑顔だからって好き勝手生きてるわけじゃない。ものすごく悩んで生きている。


ある人にとってちょっとした一言であっても、それが幼少期にトラウマになった言葉と同じ言葉に重なりフラッシュバックして一気に辛くなることだってある。


何度も何度も女に産まれるか、もっと男らしい才能を持って産まれたらよかったのにと悩む。


人には僕が男らしく見えてるかも知れない。

でもどんなにそう見えていても、自分はそんな思い出からそうは思えていない。


そうやって人は見かけによらずものすごく悩んでることがある。

ものすごく悩んでいる。


だからね。

見かけで判断して欲しくないんだ。

見かけで悪者扱いして欲しくないんだ。


ちゃんとその人を知ろうとしてほしい。

お願いだからもっと発言する前に本当にその言葉がその人にかけていい言葉か真剣に考えてほしい。


あなたにとっては軽い一言。当たり前の一言であっても、その人にとってはトラウマかも知れない。

そんな事を頭のどこか片隅に置いておいてほしい。

だからって考えすぎたら何も言えなくなるのはわかる。

だから、いつも常にとは言わない。

どこか片隅に置いておいてほしい。


言ってしまって気づいたらその後優しくしてくれればいいから。


そうやって、みんながみんなに優しい世の中になってくれたらいいなって思う。



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